交通事故弁護士 [公開日]2018年10月5日[更新日]2022年2月21日

絶対お得な弁護士費用特約の使い方|利用率は1%以下!?

交通事故の被害者になってしまった場合、相手方(加害者)との示談交渉などを行う際には、弁護士に依頼をすると安心です。

しかし、事案によっては弁護士費用が高額になり、依頼者にとって大きな負担となってしまうケースもあります。

このような場合に便利なのが「弁護士費用特約」です。
弁護士費用特約を利用すれば、弁護士費用を保険会社に支払ってもらうことができるので、依頼者の経済的な負担は大きく軽減されます。

[参考記事]

弁護士費用特約とは?|誰が、いつ、どんなことを補償されるか

しかし、実際に弁護士費用特約はどのような場合に使えるのか、またどのような手順で使えば良いのかについては、交通事故に巻き込まれた経験がなければ、なかなか知る機会がないでしょう。

この記事では、弁護士費用特約が使える場面や、実際に弁護士費用特約を使う際の手順などについて解説します。

1.自動車保険の弁護士費用特約の加入率・利用率

自動車保険の弁護士費用特約の加入率自体は、比較的高くなっています。

下記の保険会社の統計データによると、2019年3月末時点において、同社が提供する自動車保険の被保険者中、弁護士費用特約を附帯させている人の割合(加入率)は64.5%に上ります。
(参考:「「弁護士費用特約」の概要と加入率」(おとなの自動車保険))

しかし、実際に弁護士費用特約が利用されるケースはそれほど多くありません。

少し古いデータにはなりますが、平成24年5月31日付の産経新聞には、平成22年度中の弁護士費用特約の契約件数は1400万件超であるのに対して、利用件数は1万件未満であることが述べられています。

このように、弁護士費用特約の利用率(使用率)が低調であることには、以下のような理由があると考えられます。

①そもそも交通事故が発生する割合が少ない
②弁護士費用特約の存在を忘れている

特に②のように、弁護士費用特約の存在を忘れていたばかりに現実に事故に遭っても弁護士を利用しなかったり、弁護士費用を自腹で支払ったりするのは非常にもったいないです。
どうぞこの機会に、自動車保険の契約内容をご確認ください。

2.弁護士費用特約が使える場合・使えない場合

自動車保険の弁護士費用特約は、交通事故に遭遇した際に弁護士に依頼をするケースで利用することができます。

しかし、「被保険者本人だけでなく、家族が運転していた場合でも使えるのか」「被保険者本人が所有していない車による事故の場合でも使えるのか」「物損事故の場合はどうなのか」「加害者のケースでは使えるのか」など、弁護士費用特約の利用の可否についてはいくつか論点になる部分があります。

実際に交通事故に巻き込まれた場合、弁護士費用特約を利用できるかどうかについては、どのように判断すればよいのでしょうか。

(1) 弁護士費用特約の保障内容による

自動車保険に附帯される弁護士費用特約は、保険契約の一内容として定められているものです。
したがって、どのような場合に弁護士費用特約を利用できるかについては、保険契約の内容によります

損保によって異なるため一概には言えませんので、実際に交通事故に遭ってしまった場合には、保険契約上の弁護士費用特約に関する規定をしっかり確認しましょう。

(2) 火災保険やクレジットカードの弁護士費用特約

弁護士費用特約は、自動車保険だけでなく、火災保険やクレジットカードにも附帯できることがあります。

火災保険やクレジットカードの弁護士費用特約は、もともと交通事故に特化した保障内容になっているわけではなく、日常生活におけるトラブル全般に対して適用することが想定されています。
しかし、交通事故についても、この弁護士費用特約によってカバーされている場合があります

一般的には、火災保険の弁護士費用特約は交通事故をカバーしていることが多い一方で、クレジットカードの弁護士費用特約はケースバイケースという状況のようです。
各契約の内容次第となりますので、よく確認しておきましょう。

[参考記事]

火災保険・クレジットカードの弁護士特約は交通事故で必要か?

(3) 弁護士費用特約が使えるかどうか迷ったら保険会社に確認

保険契約の内容は非常に細かいため、実際に弁護士費用特約を利用できるのかどうかをご自身で判断するのはハードルが高いかもしれません。

このような場合には、加入している保険会社に対し、弁護士費用特約の利用可否について確認することをおすすめいたします。

【保険会社の言うことを鵜呑みにしないことが大事】
保険会社は保険金を支払う立場にあるため、弁護士費用特約を利用しようとする被保険者とは利害が対立しています。
さすがに、保険会社があからさまに虚偽の説明をして、被保険者に弁護士費用特約を利用させないようにすることは考えにくいでしょう。ただし、やり取りの中でそれとなく、「今回のような様態の事故では利用できません」などと、被保険者に弁護士費用特約を利用させない方向へと誘導する程度であれば、あり得ないとは言い切れません。
そのため、保険会社の説明を鵜呑みにするのではなく、ご自身でも保険契約の内容を正確に把握することが重要です。

3.弁護士費用特約を利用するための手順

では、弁護士費用特約を利用して、実際に弁護士に依頼をする際の手順について解説します。

(1) 交通事故よりも前に弁護士費用特約を付ける

弁護士費用特約を利用するためには、実際に交通事故に遭うよりも前に、自動車保険に弁護士費用特約を附帯させることが必要です。

当然ですが、事故後に附帯させても弁護士費用特約を利用することはできません。
実際に交通事故に遭ってからでは遅いので、「転ばぬ先の杖」として弁護士費用特約を付けておくことをお勧めします。

(2) 依頼先の弁護士を探す

弁護士費用特約を利用するには、まず依頼先の弁護士を探す必要があります。

弁護士にはそれぞれ得意分野がありますので、できるだけ交通事故の取扱件数が多い弁護士に依頼するのがおすすめです。

というのも、交通事故は、実務的な毛色が極めて強い特殊な分野です。交通事故事件を適切に解決するためには、加害者に対する損害賠償理論の事だけでなく、保険会社の手の内や、損害保険(自賠責保険・任意保険)関係についても精通している必要があります。

[参考記事]

失敗・後悔しない!おすすめの交通事故に強い弁護士の選び方

当事務所は、交通事故のご相談を多数取り扱っており、また弁護士費用特約を利用してのご依頼についても承っておりますので、お気軽にご相談ください。

(3) 保険会社に対して弁護士費用特約の利用を伝える

依頼先の弁護士が決まったら、自動車保険の保険会社(たとえばソニー損保、イーデザイン損保、損保ジャパン、チューリッヒ、三井住友海上、SBI損保など)に対して、弁護士事務所の名称・弁護士名と、弁護士費用特約を利用する旨を連絡します。

弁護士と保険会社にそれぞれ弁護士費用特約の利用を伝えておけば、その後の弁護士費用に関するやり取りについては、弁護士と保険会社の間で行ってくれます。

4.弁護士費用特約は交通事故以外でも使える?

保険契約内容に弁護士費用特約を付随させるかどうか迷う方も多いと思います。
弁護士費用特約が交通事故以外の日常生活トラブルでも使えれば、日常のあらゆる法律問題に対する備えになって非常に便利であり、加入を検討したいという方もいらっしゃるでしょう。

実際のところ、弁護士費用特約は交通事故以外でも使えるのでしょうか。

結論から言えば、自動車保険の弁護士費用特約は、多くの場合、「自動車」が関係する交通事故のみに適用があります。

たとえば自動車と歩行者、または自動車と自転車の接触事故など、当事者の少なくとも一方が自動車のケースでは、自動車保険の弁護士費用特約を利用できます。

これに対して、自転車対歩行者の事故など、自動車が関係しない交通事故や、交通事故とは無関係の事件・事故については、自動車保険の弁護士費用特約は利用できないことが多いと思われます。

ただし、自動車保険の弁護士費用特約の中には、単に自動車事故のみならず、日常生活において突然遭遇する事件・事故に対しても適用できるというタイプのものもあります

このような日常事故に関する特約付きの弁護士費用特約を附帯させている場合は、たとえば以下のようなケースでも弁護士費用特約を利用可能です。

  • 自転車と歩行者の接触事故
  • ひったくり、すりなどの盗難事件
  • マンションにおける上層階からの水漏れ など

いずれにせよ、保険契約の契約内容によって異なりますので、ご契約の内容をご確認ください。

[参考記事]

弁護士費用特約は家族でも使えるのか|利用の範囲とは?

5.まとめ

弁護士費用特約を利用する場合には、実際に依頼をする弁護士を選定したうえで、依頼先の弁護士事務所の名称および弁護士名を保険会社に連絡する必要があります。

依頼する弁護士を選ぶ際には、交通事故案件への対応を得意としている弁護士を探すことをおすすめいたします。

泉総合法律事務所の弁護士は、交通事故案件に関する経験を豊富に有しています。
そのため、交通事故の具体的な状況や、依頼者の被った損害の程度などに合わせて、示談交渉や損害賠償請求を適切に進めることが可能です。

交通事故に巻き込まれてしまった場合は、弁護士に早めに相談することが大切です。ぜひお早めに、当事務所の弁護士までご相談ください。

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